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シリアスゲームとは

シリアスゲームという言葉をご存知でしょうか。
シリアスという言葉が付いているからには真面目なゲーム?と想像される方が多いかもしれません。
捉え方は人によって様々ですが、日本におけるシリアスゲーム研究の第一人者である藤本徹氏は、ご自身の著書*の中で以下3つの基本的前提を含み「教育をはじめとする社会の諸領域の問題解決のために利用されるデジタルゲーム」と定義しています。

(1) エンターテイメント以外の用途にデジタルゲームが利用可能で、社会的な問題解決に有効であること。
(2) 従来の教育用ゲームの枠を超えて、教育以外の用途でのデジタルゲーム利用を視野に入れていること。
(3) ゲームソフトウェアの開発だけでなく、その利用方法の開発も同様に重要であること。


*藤本徹 (2007) 『 シリアスゲーム 教育・社会に役立つデジタルゲーム 』 東京電機大学出版局

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シリアスゲームプロジェクト紹介

元気なゲーム制作会社が多く存在する福岡では「ゲーム産業都市福岡!」を合言葉として、行政もゲーム産業の振興に力を入れています。
2006年には株式会社レベルファイブ、株式会社サイバーコネクトツー、株式会社ガンバリオンをはじめとした、ゲーム制作関連企業11社(2015年4月現在)が加盟する組織GFFと九州大学、福岡市の3者で「福岡ゲーム産業振興機構」を設立し、福岡を世界が目指すゲーム産業都市にしようと様々な事業に取り組んでいます。
このような取り組みを背景に2009年6月、九州大学芸術工学研究院が中心となり、福岡市からの受託プロジェクトとしてシリアスゲームプロジェクト(SGP)がスタートしました。シリアスゲームの制作や普及啓発活動を通じてその新しい分野でのビジネスチャンスを示し、福岡そして日本のゲーム産業を拡大することを目的に活動しています。


<プロジェクト代表ご挨拶>

プロジェクトの発足から数年が経ち、スタート時には耳慣れなかった「シリアスゲーム」や、新たに登場した「ゲーミフィケーション」という言葉を、最近では様々なメディアで聞く事も多く、それらに何かの可能性を求める社会の情勢を感じます。
人生を楽しく豊かにするための最も有効な手法としてゲームが着目され、国際的に研究、実践が進んでいるこの現状を追い風に、本プロジェクトにおいてもゲームフルデザインの研究、シリアスゲーム制作を継続して行い、産業に結びつくわかりやすい事例をもって情報発信していきたいと考えています。



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 シリアスゲームプロジェクト代表
 九州大学 大学院芸術工学研究院
 准教授 松隈浩之

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産学官連携

シリアスゲームプロジェクトは、九州大学が中心となり産学官連携によるゲーム開発を行なっています。大学が研究だけではなくゲームの開発・評価を行い、産業側であるGFFからゲーム制作のプロとしてのアドバイスをもらい、行政が資金を含めたバックアップを行うというしくみは他にあまり例を見ない珍しいスキームで、ゲーム等のコンテンツ振興に力を入れる行政、また人材育成に積極的で優れたゲーム制作会社が集まる福岡市ならではの事業となっています。

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