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スマートモビリティアジアにて講演

date:2012.12.20


12月18日(火)~20日(木)に福岡市のアクロス福岡でスマートモビリティアジアが開催されました。
開催期間の三日目に同時開催された「インディペンデントゲームジャパン」にて本プロジェクト代表松隈が「ゲームの医療・介護福祉分野での応用と今後の可能性」というタイトルで講演しました。

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講演では、プロジェクトの研究成果であるリハビリ用起立運動支援ゲーム「樹立の森リハビリウム」の開発から製品化までの経緯を通し、大学が担う役割や超高齢化社会における医療・介護福祉分野でのゲームの持つ可能性について、お話ししました。

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樹立の森リハビリウムを開発に至るまでのお話では、なぜ”リハビリ”ゲームなのか、そしてリハビリの中でも”起立運動”にフォーカスを当てたのか、開発の経緯を説明しました。

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樹立の森リハビリウムの開発をする中で、医療・介護福祉分野でシリアスゲームを開発するのに重要だと感じたのは、現場との密接な交流・協力です。
開発者側が良しとするものでも、実際の現場では使えない、必要ないものだったりと、現場のニーズは私たちが考えているものとは異なることも多いです。シリアスな現場でのニーズを知り、現場のノウハウを得て、改良を重ねていくことで、現場に必要とされるシリアスゲームを開発することができるのではないかと思います。

今後の医療・介護福祉分野でのゲームの可能性については、高齢化社会の流れを背景にお話しました。 2012年現在、日本は高齢化率(65歳以上の人が総人口に占める割合)20%を超えた高齢社会ですが、間もなく高齢化率21%を超える超高齢社会を迎えるといわれています。そして、2040年には高齢者が三人に一人の割合になると言われており、医療・介護福祉分野の市場もかなり大きくなると予測されます。
こうした社会状況に伴いリハビリ・介護等へのニーズは増加すると考えられ、今後の医療・介護福祉分野でのゲームの可能性は十分にあると感じています。

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産学官で取り組んだシリアスゲームプロジェクトの成果物が製品化へ
第39回国際福祉機器展に「リハビリウム起立くん」を出展

date:2012.9.26


九州大学、福岡市、GFFの産学官連携プロジェクトである本事業で、2010年度から長尾病院と共に研究開発してきたリハビリ用起立運動支援ゲーム「樹立の森 リハビリウム」の製品化が決まっており、現在、販売元となる株式会社メディカ出版による製品版「リハビリウム起立くん」の製作が進んでいます。 2012年の12月に病院や介護施設向けに販売することが決定しており、この国際福祉機器展がはじめて一般に向けてのゲームお披露目となります。

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国際福祉機器展は大規模のイベントで、大きな会場に所狭しと様々な介護グッズが並んでいました。高齢者や障害を持った方が自宅で安心して便利に使える車や介助犬、生活家具、ベッド、食料品から、介護施設の管理システムソフトやトレーニングマシン、などなどなど・・・とても1日では全部まわりきれないような数でした。 この規模と盛り上がりからも、現在の福祉関連市場の規模をうかがうことができます。 ヘルスケアや健康維持を目的としたゲームもいくつか出展されていました。

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コンパクトになっていたドキドキヘビ退治Ⅱ(左)、音楽リハビリテーションゲーム(右)なども


メディカ出版のブースでは、「リハビリウム起立くん」を試遊できるように、開発中のプレイアブル実機を展示して、ブースを訪れる方々に実際に起立運動をしてもらいました。

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特に介護施設に務めている若いスタッフ達に人気なようすで、興味を持って立ち止まる姿が多かったです。お話を伺っていると、どこの施設でもモチベーションを維持しながら継続して利用者に機能訓練を行ってもらうのはやはり大変なようで、いいね!使ってみたい!という意見をたくさんいただきました。3日間通して大変盛況で、用意したチラシが間に合わなくなるという一幕もあったようでしたが、なんとか無事にはじめての福祉機器展を終えることができました。 これまでのプロジェクトの取り組みが実用化に結び付いた事を改めて嬉しく思うと同時に、ゲームが医療・介護の分野でも有用に活用されるという成功例として、広まってほしいと強く願っています。

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「健康いとしま21 市民の集い」で試遊展示

date:2012.9.15


9月15日に糸島市の伊都文化会館で行われた「健康いとしま21市民の集い」で「樹立の森リハビリウム1」と「樹立の森リハビリウム2」の試遊展示をしました。「健康いとしま21」とは、地元の方々に、健康づくりに積極的に取り組んでもらうおうと、平成23年に糸島市が策定した健康増進計画だそうです。(参考:糸島市HP)

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当日は、天候が悪かったにもかかわらず、イベント開始時刻の午前9時前でも、たくさんのお客さんが会場の入り口に並んでいました。リハビリウムのブースにも、たくさんの方が立ち寄って下さいました。ゲームを10回以上プレイしてくれた子や、20回ほどの立ち座りでは全く疲れないお年寄りなど、皆さん元気いっぱいでした。

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ブースに来て下さった方の中には、テレビやラジオなどのメディアを通じて、リハビリウムの事をご存知の方もいて、「こういうの(=リハビリウム)良いね!何もないより楽しく運動できる!」とお褒めの言葉も頂くこともあり、今後のシリアスゲームの可能性を感じました。

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アクロス福岡「遊べる!デジタルアート展」で試遊展示

date:2012.8.21


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8月21日から26日にアクロス福岡で行われた「遊べる!デジタルアート展 ~音とリズム、五感も踊る不思議体験~」というイベントで、「樹立の森リハビリウム」の試遊展示を行いました。

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会場には、夏休み期間ということもあり、たくさんの子供たちが来場してくれました。

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小さな子供も一生懸命立ち座りをしてくれました。

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リハビリウム以外にも、見たり、触ったり、実際に体験できるような展示がいくつもあり、子供たちは大はしゃぎでした。 子供たちは、説明がなくても自ら展示物に触って、操作を理解しているようでした。直感的に理解できるインターフェースデザインやシステム構成が大切であると改めて実感しました。これは、シリアスゲームを制作する上でも、重要なことであると感じています。

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CEDEC2012登壇(ショートセッション)

date:2012.8.20


8月20日~22日に開催されたCEDEC2012(コンピュータ・エンターテインメント・デベロッパーズ・カンファレンス)で、30分間のショートセッションでの発表が採択され、今年も参加してきました。プロジェクト代表の松隈と、長尾病院のセラピストである東さん、梶原さんと共に「リハビリ用シリアスゲーム開発・運用・そしてビジネスへ -『樹立の森 リハビリウム1・2』制作、2年間の軌跡-」と題して、これまで研究開発してきたリハビリウムが製品化されるまでの試行錯誤の過程、医療や介護の現場で本当に使えるゲームとは?といった内容を、できるだけわかりやすくお話しさせて頂きました。

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今回のセッションは、エンタメ向けのゲーム会社や新規市場を模索している方々に、医療・介護現場でのゲームの有用性をお伝えして、少しでも興味を持っていただきたいという思いで、30分という短い時間にあれこれと情報を詰め込みました。結果、153名という多くの方に参加を頂き、受講者アンケートでは、「ビジネスにつなげているところが素晴らしい」、「30分は短かった」「ゲームとリハビリの繋がりがわかってよかった」「有望な市場の紹介としてかなり興味深い」など、たくさんの良い評価を頂き、ある程度目標が達成できたと実感しています。

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また、インタラクティブセッションでも九大の博士課程の学生による、リハビリウムの生理・心理に与える影響について大学生を対象とした実証実験の結果の発表があり、その発表ブースにもKinect版の「樹立の森 リハビリウム」を展示して、訪れる方と意見交換しました。

尚、当日のセッションの様子については、以下のニュースサイトで紹介頂いていました。
ありがとうございます!

Yahoo!ニュース
INSIDE
GameBusiness.jp

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2012国際慢性期医療福祉シンポジウムにて発表

date:2012.6.14

6月13日から15日に韓国の釜山で開催された「2012国際慢性期医療・福祉シンポジウム」で、「樹立の森リハビリウム」についての発表を、共同研究先の長尾病院の院長である服部先生とプロジェクト代表の松隈が行いました。

今回の発表は、リハビリにおける立ち座り運動の重要さ、長尾病院での検証実験で得られたリハビリウムの有用性や改善点などが主な内容でした。

発表後にスピーカー全員に質問をする場も設けられ、服部先生が熱く語る場面も。

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九大百年まつりにて展示ブース出展

date:2012.5.13


5月13日に九州大学伊都キャンパスで行われた九州大学創立100周年を祝う「九大100年まつり」が開催されました。
九大百年まつりでは、各学部・学府による研究公開やステージ企画、学生・地域の方々による露店などのイベントが行われ、本プロジェクトも知的財産本部ブースにて「樹立の森リハビリウム」の試遊展示を行いました。

会場には、子供からお年寄りまでたくさんの方々に来ていただけました。
特にご家族で来場する方が多く、子供たちも興味津々で、元気に立ち座りをしてくれていました。

少しでも多くの方にシリアスゲームの事を知っていただけるように、今後も、こうした地域の方々と直接交流できるイベントに、積極的に参加していきたいと思います。

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